モモを今になってやっと読めた
学校の図書室にあって、気になる本なのにどうも読み切れなかったモモ
Twitterでフォローしてる好きな人が、ふとモモを読んで大切なことを思い出すというような旨のことを呟いてて
改めて読もうかなという気になり
図書館で借りてきたん
読み始めて気づいたことは、書かれた(翻訳された)年代によるものなんだと思うんだけど
今では使わない言い回しがチラホラ目につくんだよね
「よりによって」を「えりにえって」とか
ベッポの風体を説明する時に使われた「かしいでいる」とか
小学生の自分にはきっとわからない言葉だったし
それを調べる術もろくに知らなかった
そしてそんな序盤からわからない言い回しが出てくる本を借りるほどの興味は持てなかったんだと思う
その証拠に、記憶と照らし合わせたら第一部の第二章、
30ページ分くらいしか覚えていなかった
そんなこんなでほぼ初めて読むお話になったモモは それはもう面白くて
1973年に出版されたお話とは思えないほど現代にもリンクする内容だったな
モモの親友のベッポとジジ、二人ともそれぞれの理由で自分の時間をなくしていくけど
念願叶った結果、すっかり時間に追われる様になったジジがモモに言った
「人生でいちばん危険なことは、かなえられるはずのない夢が、
かなえられてしまうことなんだよ。いずれにせよ、ぼくのような場合はそうなんだ。」
そう付け足した言葉がすごく切なくて泣きそうな気持ちになったし
モモのためになると信じて自分の時間を削り続けるベッポは
そのモモに声を掛けられても気がつけないほど周りが見えなくなっていた
効率を求めすぎたり、金銭的に贅沢な暮らしをすることこそ幸せだと信じ込んだり
心を貧しくしてしまう要因は色々あるけど
その多くはゆとりのある時間の使い方ができなくなる事で引き起こされることなんじゃないかな
これは実際に計測できる時間の総数じゃなくて
どんな風に感じるのかってことなんだけど
忘れちゃいけないことなんだ